ひとつのふたり

疾走
「だから……寂しいひとなんだ、あのひとは」
「寂しがってないけど、寂しいの?」
「寂しがってないから、寂しいんだ」  
優しい子どもだったおまえたちが、ようやく「ひとつのふたり」になって、
再び「ふたつのひとり」になってしまう

—疾走